糖尿病治療・食事指導の現場で活躍されている栄養士さん必見のセミナー 「糖尿病治療・食事指導の最前線」セミナー報告
  • 第一部:幣 憲一郎先生
  • 第二部:椎橋 聡子先生

注目のスーパーフルーツ キウイのチカラ 椎橋聡子先生

【講演内容】

  • 日本人の果物摂取量と課題
  • スーパーフルーツとしてマスコミでも取り上げられるキウイ
  • キウイについて押さえておきたい4つのポイント!
  • Q&A

キウイについて押さえておきたい4つのポイント!

◆グリーンキウイ(緑肉種)に多い「アクチニジン」
ヨーグルトにキウイを入れるとサラサラとした状態になるのはアクチニジンの反応によるものです。またキウイをすりおろしたものに牛肉を漬けておくと、アクチニジンが肉のたんぱく質を分解し、牛肉が柔らかくなります。例えば高齢者施設の調理では、キウイを肉の下処理に利用することで、高齢者にも食べやすい肉の硬さに仕上げることもできます。
アクチニジンはグリーンキウイ(緑肉種)の方が多く含まれているので、肉料理には緑肉種キウイを使いましょう。
但し、アクチニジンはアレルゲンでもあります。
アレルギーが心配な人は、医療機関で相談してみることをおすすめします。

◆食物繊維のグリーン(緑肉種)、ビタミンCのゴールド(黄肉種)
キウイは品種によって含まれている栄養素の特徴があります。グリーンキウイ(緑肉種)は食物繊維が豊富。
ゴールドキウイ(黄肉種)はビタミンCが突出して高く、1個で1日に必要なビタミンCの1.5倍以上を摂ることができます。

◆キウイは、低GI食品
キウイのGI値は、グリーンキウイ(緑肉種)が39、ゴールドキウイ(黄肉種)が38※と一般的に低GIといわれる分類に属しています。
※Rush & Drummond, 2009 and Chen, Wu, Weng and Liu, 2011 より
約15の臨床研究データの平均より算出。

ウェイトコントロールが必要な糖尿病患者さんの場合は、カロリーだけを制限すると、食事量の不足から空腹感が強くなりストレスの原因になってしまいます。また、世間で流行している極度の糖質制限では、穀類を減らすことで、ただでさえ不足気味の食物繊維がさらに不足する傾向もあります。
そのような時は穀類の適量摂取とあわせて果物がオススメ。果物は水分や食物繊維が多く、お腹の中で満足感を得られる上に、天然の甘味が楽しめます。栄養バランスのとれたキウイのような果物を食事指導の現場でも活用していきましょう。

キウイ ◆注目!!
日本食品標準成分表2015年版(七訂)に「キウイ(黄肉種)」が追加!

2015年版に改定される日本標準食品成分表に、「キウイ(黄肉種)」が掲載されることになりました。キウイは、1年を通じて流通している数少ない果物の1つです。緑肉種・黄肉種、それぞれの栄養の特徴をいかして、食事指導や給食の現場でご活用ください。
2015年12月25日
日本食品標準成分表2015年版(七訂)が発表されました! ⇒ 文部科学省HPへ

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