糖尿病治療・食事指導の現場で活躍されている栄養士さん必見のセミナー 「糖尿病治療・食事指導の最前線」セミナー報告
  • 第一部:幣 憲一郎先生
  • 第二部:椎橋 聡子先生

注目のスーパーフルーツ キウイのチカラ 椎橋聡子先生

【講演内容】

  • 日本人の果物摂取量と課題
  • スーパーフルーツとしてマスコミでも取り上げられるキウイ
  • キウイについて押さえておきたい4つのポイント!
  • Q&A

Q&A 質疑応答

質問:キウイに含まれるたんぱく質分解酵素を使って肉をやわらかくする具体的なメニューを教えてください。
回答:キウイに含まれるたんぱく質分解酵素のアクチニジンは、肉の種類によって多少相性の違いがあります。肉の中でも一番アクチニジンの効果が期待できるのは牛肉です。牛肉料理の下処理段階で、すりおろしたキウイで牛肉を漬ければ、とても柔らかく仕上げることができます。
漬ける時間は購入された牛肉によっても異なりますが、1~2時間程度漬けて状況を見ながら漬ける時間を調整することをお勧めします。
また漬けておいたすりおろしキウイも、ぜひソースにアレンジして使って下さい。
キウイの食物繊維やビタミンCなど、ソースからもプラスαの栄養素がとれるので、一石二鳥、キウイを無駄なく使うことができます。

質問:キウイの母国ニュージーランドでは、キウイを皮ごと食べるという話を聞いたことがあります。キウイは皮ごと食べた方が良いのでしょうか?
回答:ニュージーランドにキウイを皮付きのまま食べる人は、いることはいますが、一般的か?といわれるとどうでしょうか。反対に日本人のように綺麗にカットして皮をむいて食べるという人は少ないかもしれません。ニュージーランドではキウイに親指をブスッと差し込んで、そこから豪快に2つにわってかぶりつくという食べ方をよく見ました。
皮を食べるのは食感の問題などもありますし、後片付けの大変さなども考えると手で豪快に割るというのも、、やはりハーフカットにして(半分に切って)スプーンでくりぬいて食べるという食べ方が最も日本人向けの食べ方かなという気がします。
食物繊維、アクチニジン、ポリフェノールなど外皮に近いところに存在するという報告も一部にあるようですが、食品成分表のキウイの栄養価を見てもわかるように、皮を除いた可食部部分だけでも十分な食物繊維・ビタミンCが含まれていますので、無理に皮まで食べることは無いと思います。

質問:最近は色々な輸入果物をスーパーでも見かけるようになりました。キウイについても食の安全(特に輸入品なので農薬の問題など)が気になります。
※編集部注記:こちらの回答はセミナーの共催企業であるゼスプリ インターナショナル ジャパン株式会社にご回答いただきました。

回答:ゼスプリでは、農園から店頭までを一貫管理するゼスプリ独自の厳しい基準(ゼスプリ・システム)の下、世界各国の市場へ最高品質のキウイを安全にお届けしています。
このゼスプリ・システムは、キウイフルーツの栽培、品質、貯蔵、残留農薬検査、トレーサビリティなど、美味しさはもちろん、安全性をはじめとするあらゆる項目で厳しい基準を設定し、キウイを生産販売する礎となる重要な管理基準です。

キウイの品質を支えるゼスプリ・システム

◆栽培
果樹園では、厳格なゼスプリの栽培基準に基づき栽培しています。定期的なモニタリングの上、必要な場合にのみ専門スタッフが最小限の農薬を散布。食の安全性、環境に十分配慮しています。

◆収穫・残留農薬検査
外部監査員が果樹園からサンプルを採取。皮を含めた残留農薬検査を行っています。また、果実の糖度、色、成熟度等を検査・分析し、収穫許可後に1つずつ手作業でキウイフルーツを収穫しています。ニュージーランド農業省監督のもと、公的な試験機関によって無作為に抽出され、残留農薬抜き打ち検査が実施されます。

◆輸出(ニュージーランド出発)
キウイの輸出前にはニュージーランド政府の検査を受け、輸出が認められたキウイフルーツが日本に向かいます。

◆輸入(日本到着)
日本に到着したキウイフルーツは、農林水産省の植物防疫法に基づく病害虫の検査と厚生労働省の食品衛生法に基づく検査等が行われた後、輸入許可が出ます。

このようにキウイフルーツは多くの人が何度も検査を行い、皆さんの食卓へ届けられます。どうぞ安心してお召し上がりください。

キウイ ◆注目!!
日本食品標準成分表2015年版(七訂)に「キウイ(黄肉種)」が追加!

2015年版に改定される日本標準食品成分表に、「キウイ(黄肉種)」が掲載されることになりました。キウイは、1年を通じて流通している数少ない果物の1つです。緑肉種・黄肉種、それぞれの栄養の特徴をいかして、食事指導や給食の現場でご活用ください。
2015年12月25日
日本食品標準成分表2015年版(七訂)が発表されました! ⇒ 文部科学省HPへ
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