「病院・クリニック」の相談詳細

効果的な栄養指導について

相談者:ミッツィさん (病院)  
相談日時:2011年09月14日 22時24分
カテゴリ:病院・クリニック

相談内容

みなさんこんばんは。臨床に努めて今年5年目、現在は病院で勤務しております。
みなさんの意見を聞かせていただきたく相談させていただくことにしました。

5〜6週間に一度受診の為来院し、その都度栄指介入している患者Aさんの話です。

Aさんは、数年前に心筋梗塞をしています。
糖尿・脂質代謝異常症、脂肪肝も合併し治療中です。
ここ3カ月の数値は
・ HbA1c9.0→8.2→8.0(9月)
・ TG 300代→200代→500代
・ AST、ALTともに7.8月は高値でしたが、9月はALTがやや高めだった程度
・ r-GTPは今月は正常値
・ LDLも今月はやや高め程度

身長163cm、体重71kg
メタボ体系 男性
調理担当:妻 本人が時々作るときもあり
指示カロリー:1500〜1600kcal

アルコール・間食習慣あり
タバコは現在はなし
栄指は3年くらい行っており、私が介入するようになったのは今年4月くらいからです。

HbA1cが9.0に上がり7月〜食事記録、Wt・体脂肪記録を付けてもらっています。

受診日の食事記録
妻は旅行中にて3日間不在中
前日夕食:オムライス、冷や奴
朝:ご飯、味噌汁、ハムエッグ
10時:アイス
昼:カツサンド1/2(食パン1枚分)、牛乳

ご本人はやる気はあるが、食に目がなく食べることが大好きです。
周りの付き合い、地物、季節ものなどを理由に「わかってはいる」ということを口癖に自分に甘えがありなかなか食事量も抑えることができません。
運動は以前ジムに通っていましたが、中断。現在はここ最近歩行を再開され、夕食後妻と30〜40分程度散歩をしています。

今回9月12日に栄指を行い、前回よりWt-2kg。記録表をみると、ここ1年以上見られなかった69kg代もありました。
食事記録より、前回まであったアルコール習慣が今回は2回程度に減り、間食の回数も週2〜3回、10・15時と2回あったものが1回に、食事の品数もやや少し減りました。

記録表から夏場にて麺類(特にソーメン)など塩分が中心であり、野菜の絶対的不足、タンパク源・脂質・糖質はまだ過剰です。

しかし、本人なりに間食・アルコールを控えており、運動も続けていることで今回血検数値・Wt↓して為評価し、今回は野菜を増やすことと、間食を再度減らすことで本人と相談しP)としました。

栄指介入直後、Dr.との診察に入る前に、Dr.が血検数値を拝見した際、電話があり
「TG500代だけどこれは食事かな?」
「栄養指導直後は気を付けるけど、間があくとダメなのかな。どうしたらよいと思う?」
「診察と栄養指導の間隔を2〜3週間に短くしたほうがいいかな?」
と連絡がありました。これはDr.と本人との相談の中で間隔を決めるということでその場は終わったのですが、栄養指導箋に「食事指導をちゃんとしてください」というコメントが記載されていました。

とてもショックでした。
私なりに本人の様子を見ながら実行可能範囲で話をしているつもりです。
今回確かにTGは下がっていません。しかしHbA1cや体重、肝機能数値は低下してきています。本人も自分なりにがんばってやっているのにもっと厳しく指摘して、P)も多く掲げないといけないのでしょうか…。

(言い訳ではありませんが、当院は電子カルテをまだ導入していないため、検査数値を栄養指内で見ることが来ません。そのため、数値を見たのは栄養指導の介入後になります。数値を見ながら話せればTG高値を指摘し、もっと深く話を聞くことができたかも知れませんが…)

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回答

nanami007さん (病院)
2011年10月03日 06時34分

こんにちは。
古典的なアプローチで新しい知識の豊富な若い管理栄養士の方々に失笑されるかもしれないと自信がなかったのでレスするをためらってっていました。
TGが短期間で急激な上昇し500台になったことは、体質・遺伝的なことを考慮しても今の患者食行動の中に問題点があるので「食事療法の基本に戻る」のが近道だと思いレスします。
この根拠はこの患者の状況説明の中に気になる点がいくつもあったからそう思うのですが、詳細は省略します。
服薬や年齢・就業の詳細が分からないので見当違いのことでしたらお許しくださいね

このようなことがあって指導者としてショックだったと言うお気持ちはなんとなく分かります。
このような状況の患者に対し、今後はどのように面談・指導して接してゆくかが大事
冷静に状況を判断して、今の自分に出来ること・可能なことをみつけて対処してゆくのみ、「食事指導をちゃんとしてください」のコメントは「今後も引き続き、継続してこの患者の栄養指導を続けてフォローしてください」というDrの指示だという事。それ以上考えすぎない事が良いと思いますよ。

>P)も多く掲げないといけないのでしょうか
指導者として今後の(Plan)を増やすことは指導者側としては必要だけど、それを一度に患者に話はしないほうが良いと思います、患者にプレッシャーや苦手意識を与えるだけの結果になるかなと思うからです。
本人に伝えて数週間の間に継続実行が可能なのはせいぜい2〜3項目だと思います。
厳しく指導するように変更というよりも、より具体的に実践出来るようし明確に提示するのが適切だと思います。

2人で決めた(P)が簡単に記載してありますが、これを具体的に回数や量で提示して「目標値を明確に」してみて実践してみるように促すのはどうでしょうか?(もう、既に実行していたらごめんなさい)
例えば:「間食を控えている」とあるのを
⇔?1日160Kcal以内にする
 ?週2回迄とする。
1項目から始めてもよいし、2項目の課題にしてもよいでしょうけど、本人に確認できる・カウントできるようにして体重管理表に達成できたた日に印をつけてもらう。
目標体重・野菜の摂取量・間食や飲酒の回数や上限量・運動時間や歩数・主食量など問題点に「目標の量や回数を提示するのを段階的に行う。」

体重減少や運動習慣・食生活が変化したことは賞賛しますが、血液検査結果は新たな問題が起きたとはっきり本人に伝えます。
・HbA1c8.0(9月)・TG 500代・・・これは早く改善したい事柄だと伝えます。
・「このような数値だと、禁酒しなくてはならない患者もいます」と一般的な説明をし減酒の必要性を暗に提示します。
・「この検査結果は食事内容で改善できる可能性がある」と付け加え病状改善の希望を持ってもらえる言い方をします。
・加えて「栄養バランスに問題がある」を強調して伝えます。

油脂を多く使った食事が多いこと・慢性的な過食・食事のムラ食い、特に夕食のドカ食い・飲酒過多・果糖が多い飲み物・果物・菓子類が考えられるですが・・・と、これらは推測なのでサラッと説明し、思い当たることはどれかを聞き出す手段にするだけです。

・「食事記録によるとオムライスの夕食から3食分、飲酒なしでも、目算で一日1900Kcal程度の飲食をしている」と説明。ダメだとか責めるような事は言いません、栄養価計算の結果の事実を伝えるのみ。

何度も繰り返して数回に分けて復習してもらいます。その後、段階的に課題をだします。
こちらからは食事記録を基に栄養価計算して相違点を提示します。
元来過食傾向だったから、運動量を増やして消費Kcalが上がったこと、摂取Kcalをセーブすることが少しづつ実践出来たからWt−2kgが起こったのでしょうが、3食の食事量配分と食品の選択に問題があるから長期的栄養バランス不良状態の問題が顕著に出てそれが検査データーに現れたのだと判断してのことです。

3年間継続して栄養指介入していても経過が良くないのならば、再度動機付けを行ったり目標の見直しを半年位で行うほうがいいと思うので今回の事は良い機会です。
やる気はあると口では言うが、なかなか改善できない人には、検査データを丁寧に説明し、今どのような状況にあるのかを説明するのが一番効果があります。
説明だけで指導が終わってしまわないように(P)は事前にたくさん考えておいて面談に臨み、その中から面談時で状況判断し2〜3項目を(P)に決定します。
栄養バランスとか難しいことは分からないから出来ないと言い出したら、「その点は私が確認するので心配しないで一緒にやってみましょう」と説得します
「医師の指示Kcalに少しでも近づけること、少しでも栄養バランスを考えて食事をすることが大切なのでそれが出来るように考えてみました」と説明します。


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